Sunday, October 24, 2010

最近観た映画感想文

一応映画が大好きな人なのでたまには最近観た映画の事を(笑)。

Social Network





アメリカで興行成績ナンバー1、話題沸騰中の映画。
ストーリーの中心はアメリカにとどまらず世界最大のSSN、Facebook。
マーク・ズッカーバーグがこの超人気サイトを開発し、会社設立、大成功に至るまでの経緯を描きつつも、その周辺のドロドロ人間劇場もあり。

売れっ子監督の中では好きなデビッド・フィンチャーの新作(「セブン」とか「ファイトクラブ」とか)、プラス商業ハリウッド映画の中では非常に批評家の評価の高いこと、プラス自分もFacebook利用者な事も手伝って観たのだけれども、期待値が高かった分、ちょっと個人的には「まあまあ」な映画でした。

「へえ、こういうふうにFacebookってできたんだぁ」というドキュメンタリー的側面は楽しめたし、主人公が20代で億万長者になっていく過程で寄生虫のように群がる連中、徹底して知らん顔をする元彼女、見捨てられた仲間、そして周りに翻弄されて自分を失ってく主人公のマークなど、実話がベースだけにリアルなんだけど、一昔前のデビッド・フィンチャー的な実験性は無かった気がする。ストーリー展開の仕方はちょっと変わってたけど。

自分はFacebookできたての時からリアルタイムで使ってて、このサイト自体の良い側面も悪い側面もある程度知っているつもりなんだけど、名前しか聞いた事無い様な年配の人はどう思ってみてたんだろうか。結局ネット社会になろうが人間の本質は変わらないので、感想も様々だろうけど、この映画が例えば20年後にどういう評価をされるんだろ~な~と思いました。

そしてFacebookがそんなに浸透していない日本ではどういう受け方をするんだろ~とか。それともMixi版のリメイク的映画ができるのかな?とか。でもアメリカ人の年配の人の方が、新しく来る波を比較的寛容に受け入れて自分も楽しんでしまうおおらかさはある気がする。(一般的に・・・日本でもそういう人もいるんだけどね)



Howl


城は動きません(笑)。
「Social Network」とはうってかわって超インディーのにおいプンプンな、ビートニク世代を代表する作家/詩人アレン・ギンズバーグの生涯と、問題作(名作!)の詩集「Howl」発売禁止裁判に焦点をあてた作品。

ケルアック「路上」に代表されるビート文学は退屈な10代半ば〜後半だった自分に大きな影響や刺激を与えてて、Howlなんかに関してはよくバックパック旅行にも持っててたんです。
いや、英語のレベルも低かったし、正直何が書いてあるかもよくわかってなかったんだけどね、ポケットに入りやすいし、なんとなくかっこい~じゃん!笑(で、英語を100パーセント理解できる今も、感覚的にしか理解できない作品)

冗談はさておいて、ストーリー展開としてはギンズバーグ本人不在の裁判が中心にすすめられ(訴えられたのは出版社City Lightsのファレンゲティだったようです。この人も好き!)、その中で回想的にギンズバーグの人生が浮き彫りにされつつ、Howlの詩の朗読とそれにマッチしたアニメーションがカットバックされるんだけど、なんか映画としてはそのごちゃまぜ感が中途半端だったのかなあ、と。

アニメーションもちょっと他の部分とテイストが違った気もしたし・・・。普通の映画なのかアート映画なのか、ちょっとわかりにくい部分もあり・・・ってこれオレの映画もたまに言われるんだけどね(苦笑)。
ジェームス・フランコの演技は良かったっす。友人が仕事を何度か一緒にした事があって色々エキセントリックな人柄を聞いてたけど、本当にギンズバーグになりきってたし、似てるというほどではないけどはまってたんじゃないでしょうか。

どんなに周りに批判されようと自分の目に映るものを真っ直ぐにはきだして、後の世の中で語りつがれる名作にまでしたギンズバーグの生き様を思い出させてくれました。個人的には結構好きです、この映画。映画としての完成度でいうと上記のSocial Networkの方が上なんだろうけど。ちなみに詩「Howl」はこんな感じで始まり、なかなか終わらない長い詩。




I saw the best minds of my generation destroyed by madness, starving hysterical naked,
dragging themselves through the negro streets at dawn looking for an angry fix;


日本語に訳すとどうなんだろう。訳されているはずだけど、大変だっただろうな〜。

「僕たちの世代の偉大な精神が狂気によって壊され、狂乱になり裸で飢え、
明け方の黒人街を怒りの薬を求め這いずり回るのを僕はみた。」

ここから先は全く持って訳し方わからず。ちなみにこの詩集の中では「America」という詩がもっとわかりやすく、かなり好きです。「アメリカ」という国に愛憎まみえて語りかけつつも、要所要所を鋭い言葉のナイフで切りつける感じです。



Enter the Void



大好きなギャスパー・ノエ監督の待ちに待った新作。舞台は東京だし、トレイラーはかっこいいし、かなり期待大でした。
今までの作品群(代表作は「カノン」「アレックス」など)からして、かなり深く考えさせる作品を作る監督なので、あえて一人で観に行きました。

感想は・・・なんかすごすぎたので書けません。内容が過激なのもあるんだけど、テーマが深遠すぎて、途中で頭がふっとんだっす。ごめんなさい!

「アレックス」の時も似た様な感覚はあったんだけど、まだまだ感想文も上手に書ける範疇の映画だったと思うんだけど。
あれ~ギャスパー監督ここまでいっちゃったかというのが正直な感想。でも「また観たい!」「DVD買いたい!」と思わせる作品でした。

まあ、迫力あるオープニングのレイブ音楽(後で知ったけどダフトパンクだったのね)とグラフィックでまずしびれて、「ど~やって撮ってんだ」っていう空撮やクレーンショットのオンパレードで、技術/感覚的にも感心できる映画なのだけど。なんとも評価しづらいし、東京を舞台にやりたい放題する不良外人(根はすごくピュアなんだけどね!)、日本の保守派が観たら怒るだろ~な(笑)。




総括すると、色んな意味で一番お勉強になったのは「Social Network」、一番好みのタイプだったのは「Howl」、一番記憶に残りそうなのは「Enter the Void」って感じでしょうか。




1 comment:

Rei said...

would like to see Enter the Void